醍醐寺の御朱印旅

上醍醐へ行ってきました。上醍醐は西国三十三所の中で最も難関と呼ばれる札所だそうです。残念なことに、上醍醐の准胝観音堂(昭和43年に再建、貞観18年(876)の創建から度々火災などで再建を繰り返しているそうです)は、平成20年の落雷で焼失してしまいました。再建が進められているそうですが、現在は下醍醐の観音堂に安置されています。西国三十三所の御朱印は、下醍醐の観音堂でいただけました。でも、でも、やはり、もともとの上醍醐に登らないといけないと思い登ってきました。道中それなりに厳しかったですが、道はきちんと整備され、見るべきところも多く、何より上醍醐の伽藍も素晴らしいものがありました。清々しい気持ちで参拝を終えることができました。


下醍醐:駐車場に車を停めて、改めて総門(写真①)から醍醐寺(下醍醐)へ入りました。三宝院と霊宝館の間の参道(写真②)を通り仁王門(写真③)へ。

写真①:総門


写真②:仁王門への参道

写真③:仁王門


 

仁王門を抜けて左手に金堂(写真④)と右手に五重塔(写真⑤)が見えてきます。流石に金堂も五重塔も立派です。金堂には、醍醐寺のご本尊の薬師如来が安置されています。金堂も五重塔も国宝だそうです。そして、次に現れるのが不動堂(写真⑥)、真如三昧耶堂(写真⑦)、そして祖師堂(写真⑧)です。祖師堂には、弘法大師と醍醐寺を創建した理源大師が祀られているそうです。

写真④:金堂


写真⑤:五重塔

写真⑥:不動堂


写真⑦:真如三昧耶堂

写真⑧:祖師堂


 

祖師堂を過ぎて門(何という門かは不明)を過ぎると観音堂(写真⑨)です。こちらが醍醐寺の納経所でした。御本尊の薬師如来、西国三十三所第11番の准胝観音、近畿三十六不動第23番の五大力尊、そして役行者(神変)の御朱印をいただきました。

そして、弁天堂(写真⑩)を通って、御朱印をいただいた役行者像(写真⑪)を参拝し上醍醐へ。

写真⑨:観音堂


写真⑩:弁天堂

写真⑪:役行者像


 

上醍醐:女人堂までが下醍醐かも知れませんが、女人堂へ向かうところに西国第十一番霊場登山口(写真⑫)がありました。ここを、上醍醐の起点として記述していきます。ここで、弱気の虫が少し出てきました。「観音堂で、准胝観音をきちんと拝んだし、御朱印もいただいたから、お堂のない所まで登る必要はないのではないか?」と。そんなことを考えながら女人堂(写真⑬)に到着。昔の女性はここまでだったんですね。写真⑭で身を清めて女人堂を参拝して、管理事務所の男性(おじさん)に上醍醐まで厳しいですかなどお聞きする。「拝観含めて往復3時間かな~、この杖もっていきな」と言われ、杖をお借りして、入山料をお支払いしていよいよ登山(450m)。

写真⑫:上醍醐登山口


⑬:女人堂

⑭:手水舎


 

女人堂からの登山口(写真⑮)で前を歩く年配の女性がいました。この人も登るんだと思い安心しました。少しお話をしながら上りました(以前、御主人と登ったそうです)。しばらくすると、豊臣秀吉が行った「醍醐の花見」の場所(槍山)があります(写真⑯)。女人堂から槍山まで700本の桜の木を事前に植え、北政所、淀君を初め1300人を従えて催したと書いてあります。ねねさん、茶々さんも(女性でありながら)入山したんでしょうね。

更に登っていくと不動滝(写真⑰)があります。道端には、目安となる石標(写真⑱)があります。ここの札所は二十丁だそうです。石標は励みになります。

写真⑮:女人堂からの登り口


写真⑯:醍醐の花見

写真⑰:不動滝


写真⑱:石標

 

石標に励まされながら登っていくと、上醍醐の事務所入口(写真⑲)が見えてきました。門をくぐると上醍醐の寺務所ですが沢山の僧侶が暮らしている感じがします。門をくぐらずに更に進んでいくと左手に国宝の清瀧宮拝殿(写真⑳㉑)があります。そして清瀧宮本殿(写真㉒)を参拝しました。

清瀧宮のすぐ近くに醍醐水(写真㉓)があります。聖宝理源大師の霊力によって泉を発見した場所だそうです。醍醐寺発祥の源泉だそうです。この冷水は飲めます。

 

 


写真⑲:上醍醐の事務所入口

写真⑳:清瀧宮拝殿(国宝)


写真㉑:清瀧宮拝殿(本殿から撮影)

写真㉒:清瀧宮本殿


写真㉓:醍醐水

 

醍醐水で一息ついて、いよいよ上醍醐のお堂巡りです。醍醐水から少し階段を上がった所に、本日の最大目的地(西国三十三所第十一番札所であった)准胝観音堂跡地(写真㉔)があります。お堂は、ありませんが手を合わせて参拝。上醍醐も広いです。次に、薬師堂(国宝)(写真㉕)へ。薬師堂の御本尊である薬師三尊像(国宝)は防災のため霊宝館に安置されているそうです。そして五大堂(写真㉖)へ。こちらは昭和15年に再建されたそうですが立派なお堂です。こちらは内部を見ることができたのでゆっくり参拝。

 


写真㉔:准胝観音堂跡地

写真㉕:薬師堂


写真㉖:五大堂

 

五大堂エリアから、さらに奥に如意輪堂(写真㉗)、白山大権現社(写真㉘)、開山堂(写真㉙)へ。

如意輪堂は、理源大師が上醍醐を開山した時に准店観音堂とともに最初に創建されたものだそうです。開山堂は聖宝理源大師を奉安したお堂だそうです。それぞれを参拝し、開山堂の少し奥に上醍醐凌(写真㉚)があります。白河天皇皇后の御陵だそうです。

これにて、上醍醐の参拝を終了し下山。女人堂では、杖をかしてくれた管理人さんがおられ、「おや、割と早く帰って来れましたね」と仰いました。私が上醍醐に行けるか不安がっていたからだと思います。杖をお返しし、三宝院へ向かう。


写真㉗:如意輪堂

写真㉘:白山権現


写真㉙:開山堂

写真㉚:上醍醐凌


 

最後に、醍醐寺総門近くの三宝院(写真㉛㉜㉝)へ訪れました。三宝院は、醍醐寺の塔頭の筆頭的存在で歴代座主が居住する坊だそうです。三宝院庭園は、豊臣秀吉が醍醐の花見の際に自身が設計した庭なのだそうです。こちらでは、弥勒菩薩の御朱印をいただきました。

 

念願の上醍醐への山登りも達成し、いろいろなお堂も巡ることができ大変満足のいく御朱印巡りでした。上醍醐への登り口付近で少しお話したご婦人、その時以降、お会いできませんでした。無時に上醍醐へ参拝に行けたのでしょうか?少し心配です。

㉛:三宝院入口


写真㉜:三宝院大玄関

写真㉝:三宝院唐門


醍醐寺(だいごじ)

山号:醍醐山

所在地:京都市伏見区醍醐東大路町22

宗派:真言宗醍醐派総本山

御朱印:(左)御本尊、薬師如来

(右)准胝観音(西国三十三所第十一番)

(下左)五大力尊(近畿三十六不動第二十三番)

(下中)神変(役行者霊場)

(下右)醍醐寺塔頭三宝院の御朱印、慈氏殿(弥勒菩薩)

 

本日の御朱印旅

(伏見区)醍醐寺→(山科区)随心寺→勧修寺→岩屋神社→(伏見区)法界寺→大善寺