油山寺の御朱印旅(遠州三山その2)

大宝元年(701年)、行基大徳により開山された古刹、目や足腰にご利益があると親しまれているそうです。昔、この地から油が湧き出ていたため「あぶらやま」と呼ばれてきたことが寺号の由来だそうです。孝謙天皇が御目を患った折に、油山寺の本尊である薬師如来に眼病平癒を祈願なされ、境内を流れる「るり滝」に加持祈祷を行い、この霊水で御目を洗ったところ、全快したということだそうです。これが目の御利益。もう一つ、油山寺の守護神である軍善坊大権現が、天狗の姿をした健足の神様で、足腰の病に霊験あらたかなのだそうです。遠州三山の一つに数えられ、心落ち着くいいお寺でした。


 車を駐車場に停めて、まずは、油山寺の入口(写真①)へ。そして、階段を上がって山門(写真②)へ、立派です。お城の入口みたいです。こちらも、大きなお寺のようです。かなり、曇り空になってきました。雨が降らなければいいがな~と思いながら、山門をくぐり参道(写真③)へ。真っすぐ伸びています。しばらく歩くと右手、川の向こう側に、にお茶屋と休憩所みたいな建物が見えてきました。この辺りで、参道が2つに分かれます。

写真①:油山寺入口


写真②:山門

写真③:参道


写真④:車の祈祷所(多聞天堂)

 

境内案内図(写真④)を確認すると、歩いてきた参道をそのまま進むと宝生殿へ(写真⑤)。もう一方は、左手に折れて薬師本堂へ向かう参道(写真⑥:驥山門)のようです。

まずは、宝生殿の方へ向かうことに。階段を上がると礼拝門(写真⑦)があります。礼拝門を抜けると正面が宝生殿(写真⑧)です。左手に、吉祥庵(兼休憩所)と書院、右手に札所と方丈があります。早速、宝生殿を参拝し、右手の札所に伺うと三種類の御朱印(不動明王(浪切不動)、薬師如来(目の霊山)、軍善坊大権現(健足)がいただけると張り出されていました。全ていただきました。


写真⑤:宝生殿へ向かう参道

写真⑥:薬師本堂へ向かう参道(驥山門)


写真⑦:礼拝門

 写真⑧:宝生殿


 

そして、薬師本堂へ向かうことに。先ほどの分かれ道、驥山門まで戻り、薬師本堂の参道へ(写真⑨)。天気がどんよりしているせいか、参道も薄暗く神秘的です。途中、観音堂(写真⑩)を参拝、更に参道(写真⑪)が続きます。しばらくすると「るりの滝」(写真⑫)と「滝堂」(写真⑬)が見えてきました。この霊水で孝謙天皇は目を洗われたのでしょうか? そして、両大師堂(写真⑭)を参拝すると、階段です(写真⑮)。

写真⑨:薬師本堂への参道1


写真⑩:薬師本堂への参道(観音堂)

写真⑪:薬師本堂への参道2


写真⑫:るりの滝

写真⑬:滝堂


写真⑭:両大師堂

写真⑮:薬師本堂への階段


 階段を上るにつれて、三重塔と薬師本堂が見えてきました(写真⑯)。本堂(写真⑰⑱)は、三重塔より一段高い所にあります。こちらには、御本尊である薬師如来と厄除大師(弘法大師)、軍善坊大権現が祀られています。写真⑲は本堂から眺めた三重塔です。三重塔には大日如来が祀られているそうです。本堂、三重塔を参拝し、三重塔の正面のお札所へ赴くと、こちらには6種類の御朱印が紹介されていました。あれれ、と思いお札所の方に宝生殿で頂いた御朱印をお見せしたところ、重複しないように御朱印をいただくことができました。開運大黒天だけ参拝していないので、お尋ねすると、宝生殿脇の吉祥庵に祀られているとのことで、帰りに参拝(写真⑳)しました。しっとりしたいいお寺でした。

 

本日の御朱印旅

行興寺→府八幡宮→矢奈比賣神社・霊犬神社→医王寺→可睡斎→油山寺→尊永寺・北谷寺→善福寺→大井神社

写真⑯:薬師本堂と三重塔


写真⑰:薬師本堂

写真⑱:薬師本堂


写真⑲:三重塔

写真⑳:開運大黒天(吉祥庵)



油山寺(ゆさんじ)

山号:医王山 院号:薬王院

所在地:静岡県袋井市村松1

宗派:真言宗智山派

御朱印:(上3点を宝生殿、下4点を薬師本堂の札所でいただく)

(上左)薬師如来

(上中)不動明王

(上右)軍善坊大権現(薬師本堂内)

(下左1)薬師如来

(下左2)厄除大師(薬師本堂内)

(下右1)大日如来

(下右2)開運大黒天