雪の大原(三千院→来迎院→大原念仏寺→実光院→勝林寺→宝泉院→寂光院)を散策してきました。紅葉の大原も良かったですが、雪の大原も寒かったですが素敵でした。しかし、写真をみると少し寂しげですね。魚山のいわれ、声明などが少し勉強できました。
三千院:実は、市街を走っているときは雨だったのですが、八瀬の辺りから雪に変わってきました。スタッドレスタイヤじゃないので不安でした。大原バス停付近の駐車場に車を停めて、傘をさして、御朱印帳の入ったリュックを背負い、カメラをぶら下げて、呂川沿いをテクテク歩きました。約10分ほどで三千院御殿門に到着。
いつもは賑わう御殿門(写真①)前の道も流石に静かでした。拝観料をお支払いして、客殿からお庭(写真②)を見て、宸殿(秘仏の薬師如来)(写真③)を参拝。
写真①:三千院御殿門
写真②:有清園・聚碧園を眺める
写真③:宸殿
有清園・聚碧園を通り、往生極楽院(写真④⑤)へ。こちらの阿弥陀三尊座像を参拝。そして、金色不動堂へ向かう。その途中のわらべ地蔵(写真⑥⑦)たちが寒そうに佇んでいました。
写真④:往生極楽院1
写真⑤:往生極楽院2
写真⑥:わらべ地蔵1
写真⑦:わらべ地蔵2
金色不動堂(写真⑧)にて弁財天と不動明王の御朱印をいただきました。
少し脱線しますが・・・数日前、某お寺で御朱印をいただいた際に、お寺の方が御朱印帳の次のページのほぼ中央に直径5㎜ほど墨をたらしてしまいました。そのお寺の方は恐縮して御朱印料300円を固辞したのですが、どうにかちゃんと受け取っていただきました。ということがありました。従って、金色不動堂でいただく御朱印は、1ページ飛ばして、墨で汚れていないページから御朱印をいただくつもりでした。しかし、不動堂の僧侶の方は、「大丈夫です。うまく隠して書きましょう」と言って、弁財天を書いてくださいました。見事に隠してくれました。・・・・脱線終了。
写真⑧:金色不動堂
写真⑨:観音堂
金色不動堂から更に奥へ行き、観音堂(写真⑨)へ向かいました。こちらでも参拝し御朱印をいただきました。不動堂で弁財天の御朱印をいただいたので弁財天を参拝(写真⑩)。そして、往生極楽院に戻り、阿弥陀様の御朱印をいただきました。
ご本尊の薬師如来の御朱印は、宸殿ではなく円融蔵でいただきました。
三千院(さんぜんいん)
山号:魚山
所在地:京都市左京区大原来迎院町540
宗派:天台宗
御朱印:左から、弁財天、金色不動尊(近畿三十六不動尊第16番)、聖観音、阿弥三尊、薬師如来(ご本尊)
写真⑩:弁財天
来迎院:三千院を後にし、三千院と呂川に挟まれた道(写真⑪)を来迎院へ向かう。写真⑪の左側の階段は、三千院の朱雀門です。更に、三千院の塀沿いの道を登っていくと来迎院本坊参道口(写真⑫)という門が左手に見えてきます。そこを入っていくと来迎院の門(写真⑬)があり、その奥に事務所(受付)があります。こんな雪だし、参拝客もいないし、受付してくれないのかなと思いつつも事務所にお声をかけるとちゃんと対応していただけました。御朱印帳をお預けし、拝観料をお支払いして本堂(写真⑭)へ。本堂へ向かう道に足跡一つなく、私の足跡が景観を崩すようで気が引けました。本堂では、御本尊の薬師如来、そして阿弥陀如来、釈迦如来を参拝。いいお姿でした。そして、寺務所で御朱印帳をいただき、大原念仏寺へ向かう。
写真⑪:呂川沿いの来迎院へ向かう道
写真⑫:来迎院参道口
写真⑬:来迎院山門
写真⑭:来迎院本堂
来迎院(らいごういん)
山号:魚山
所在地:京都市左京区大原来迎院町537
宗派:天台宗
御朱印:薬師如来
大原念仏寺(ねんぶつじ):門をくぐると赤いよだれかけを付けた沢山のお地蔵さんに迎えられます。境内(写真⑮)はこじんまりしています。本日の御朱印旅で唯一拝観料が不要のお寺でした。
山号:呂律山
所在地:京都市左京区大原来迎院町270
宗派:天台宗
御朱印:地蔵尊
写真⑮:大原念仏寺境内
実光院:念仏寺から三千院の前を通って実光院(写真⑯)へ。こちらは多くの花木を植え込んだ庭園の有名な所だそうですが、なにせ冬ですし、雪も降っているので庭(写真⑰)はモノトーンです。鑑賞するお庭と回遊できるお庭があるそうです。実光院はそもそも寂源上人が声明(しょうみょう)を伝承するために建立した勝林院の子院なのだそうです。声明とは、仏典などに節をつけた仏教音楽の一つだそうです。この地で伝承されてきたものを魚山声明というのだそうです。山号にもなっている魚山は、中国山東省にある声明の聖地の名だそうです。歴代の住職が収集した声明の楽器も展示されています。こちらで頂いた御朱印には「梵音寂」と書かれています。梵音は声明の曲種の一つだそうです。寂は寂源上人の寂かな~、梵音の響きをいうのかな~?わかりません。
写真⑯:実光院
写真⑰:実光院お庭
実光院(じっこういん)
山号:魚山
所在地:京都市左京区大原勝林院町187
宗派:天台宗
御朱印:梵音寂
勝林院:実光院のすぐ先に勝林院(写真⑱)があります。さきほどの魚山声明の根本道場として栄えた本堂(写真⑲)は大きくて立派です。また、大原問答の行われた場所として有名なのだそうです。法然上人が顕真法印(のちに第61代天台座主になられた)の招きにより、勝林院において浄土の宗義について論議が交わされたそうです。天台宗、真言宗や東大寺からも高僧が来られたそうで、当時は新興宗教であった浄土の宗義を議論した法然さんも大したものですね。こちらで頂いた御朱印には大原問答と書かれています。勝林院は、法然上人(圓光大師)二十五霊場の一つになっています。
写真⑱:勝林院
写真⑲:勝林院本堂
勝林院(しょうりんいん)
山号:魚山
所在地:京都市左京区大原勝林院町187
宗派:天台宗
御朱印:大原問答
法然上人二十五霊場二十一番
宝泉院:勝林院の隣、勝林院の住職の坊として建立されたそうです。ここは、後で知ったことですが額縁庭園で有名なのだそうです。確かに私が撮影した写真(写真㉑)は、柱が額縁のように感じられます。畳の上にも薄っすら雪が積もっています。ここが、額縁の最高のポイントではないと思います。
写真⑳:宝泉院
写真㉑:宝泉院のお庭
宝泉院(ほうせんいん)
山号:魚山
所在地:京都市左京区大原勝林院町187
宗派:天台宗
御朱印:仏心
寂光院:用明天皇の菩提を弔うために聖徳太子が創建したお寺だそうです。そして、建礼門院が平家一門と我が子安徳天皇の菩提を弔いながら終生を過ごされた所でもあるようです。雪でよくわかりませんが、なんとなく優しい感じの佇まいの本堂(写真㉓)です。本堂では、2000年の火事でご本尊も焼損したことなどお伺いしました。放火らしいですが残念です。寂光院の入口には「建礼門院命名の柴葉漬発祥の寺」という看板と「阿波内侍がモデルの大原女発祥(薪を頭に載せて京都市街地で売りあるく女性のこと)の寺」という看板があります。寂光院への道には柴漬けやさんが沢山ありました。
雪は上がりました。今回の旅は風情はありました。が寒かったです。道路が凍らないうちに急いで帰宅しました。
写真㉒:寂光院
写真㉓:寂光院本堂
寂光院(じゃっこういん)
山号:清香山
寺号:玉泉寺
所在地:京都市左京区大原草生町676
宗派:天台宗
御朱印:六法体地蔵菩薩